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機械 第17回 ⏱ 約10分で読めます

変圧器の損失分類を魔法の暗記フレーズ「鉄・銅・機械」で一発攻略

電験三種「機械」科目で頻出の変圧器の損失分類を、無負荷損=鉄損/負荷損=銅損/補機損=機械的、というシンプルな対応で整理。ヒステリシス損・渦電流損の公式の覚え方、漂遊負荷損の引っかけまで、9割が混乱するポイントを一気に攻略します。

🃏 暗記フレーズ:鉄損は一定、銅損はIの2乗、補機損は設備由来

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この記事で身につくこと

電験三種「機械」科目の変圧器分野で、ここで9割が挫折する のが損失分類です。 「無負荷損」「負荷損」「補機損」と、「鉄損」「銅損」「機械損」、似たような用語が同時に押し寄せてきて、頭の中がパニックになりがち。

本記事を読み終えたら、

  • 変圧器の損失3分類を 発生タイミングと場所で即答 できる
  • 引っかけキーワード「漂遊負荷損」を迷わず正しく分類できる
  • ヒステリシス損・渦電流損の公式を シルエット で覚えられる
  • 効率計算で補機損を忘れずに合算できる

ようになります。

暗記フレーズ:鉄損は一定、銅損はIの2乗、補機損は設備由来

無負荷 = 鉄損/負荷 = 銅損/補機 = 機械的

たったこの3行で、変圧器の損失問題はほぼ全て解けます。 丸暗記しようとすると撃沈する分野ですが、「いつ発生するか」と「どこで発生するか」 を意識すれば、暗記量は一気に減ります。

損失は「タイミング」と「場所」で3つに分かれる

変圧器の損失は、次の3つに整理できます。

分類発生条件性質中身
無負荷損電圧をかけただけで発生常に一定鉄損(ヒステリシス損・渦電流損)
負荷損電流が流れて発生Iの2乗に比例銅損(抵抗損・漂遊負荷損)
補機損付帯設備が稼働して発生機械的冷却ファン損・送油ポンプ損

ポイントは、本体で起きるのが鉄損と銅損、周辺機器で起きるのが補機損 という場所の違いと、電圧だけで出るのが鉄損、電流が流れて出るのが銅損 というタイミングの違いです。

🃏 暗記シート
Q. 変圧器の3つの損失分類と、それぞれの代表的な中身は?

無負荷損 = 鉄損:電気を使っていないのに発生する

無負荷損は、負荷をつないでいない(電流が流れていない)状態でも、電圧を加えるだけで発生 する損失です。

  • 負荷の大小に関係なく 常に一定
  • メインは 鉄損(ヒステリシス損 + 渦電流損)
  • 励磁電流による巻線抵抗損や、絶縁物の誘電体損も伏兵としてここに入る

スイッチを入れた瞬間から、ずっと垂れ流しになり続けるイメージです。 電気を使っていないのに損失が出る、というのが直感に反するポイントですが、ここを押さえると無負荷損のクセが見えてきます。

ヒステリシス損と渦電流損は「シルエット」で覚える

ここが受験生が最も詰まる罠ポイントです。鉄損の内訳である2つの公式は、次のような形をしています。

ヒステリシス損: Wh = K · f · B²    (ただし B ∝ V/f)
渦電流損   : We = K · (ℓ · f · B)² → KV² の形に変形可能

そのまま代入していくと、

  • ヒステリシス損は f で割る形 になる(B=V/fを代入するので、fが分母に残る)
  • 渦電流損は f が消える形 になる(KV² だけが残る)

公式を丸暗記する必要はありません。式のシルエット で覚えるのが大人の戦い方です。

⚠️ なぜ磁束密度 B が公式から外れるのか? Bは装置を製造した時点で決まる量なので、後からいじれません。だから定数 K にまとめてしまい、後から動かせる電圧 V と周波数 f だけを外出し しているのです。電験では「Vとfが変わったら損失はどうなるか」がしばしば問われます。

🃏 暗記シート
Q. ヒステリシス損と渦電流損の公式は、シルエットでどう覚える?

負荷損 = 銅損:電流が流れて初めて発生する

負荷損は、一次・二次巻線に電流が流れることで発生 する損失です。

  • 一次・二次巻線の 抵抗による損失(銅損、抵抗損)
  • 損失は I²R に比例(電流の2乗に比例)
  • 負荷が大きい、つまり流れる電流が大きいほど大きくなる

電気ケトルや電熱ヒーターと同じ原理で、電流が流れれば流れるほど熱になって失われていきます。 よく見ると I²R は電力の計算式そのもの。「損失」と名前が変わっただけで、本質は中身まで同じです。

引っかけ:「漂遊負荷損」は負荷損

「漂遊」という言葉に惑わされて、無負荷損っぽく見えてしまうのが定番の引っかけ。 正解は 負荷損 です。

漏れ磁束によって発生する追加損失で、負荷電流 I が流れたときに発生するから負荷損の仲間。 語呂で覚えるなら「漂遊=浮遊している=都度変化する=一定じゃない=無負荷損ではない」と消去法でも辿り着けます。

🃏 暗記シート
Q. 「漂遊負荷損」はA:無負荷損/B:負荷損/C:補機損のどれ?
💡 名前に騙されず、電流が流れて発生するかで判断

補機損 = 機械的:本体ではなく周辺機器の損失

補機損は、変圧器本体ではなく、冷却ファンや送油ポンプといった周辺機器を動かすため の損失です。

  • 大型変圧器ほど冷却が必須で、ファンやポンプを止めると熱で壊れてしまう
  • だから補機損は 大型機ほど無視できない
  • 「機械(補機)」だから補機損、名前そのままで超シンプル

しかも、電験三種では補機損を自分で計算させられることはほぼなく、問題文で数値が与えられる だけ。効率計算のときに、損失合計に 忘れずに合算する ことさえできれば、補機損は完璧です。

クイズで仕上げ:シーソーで覚える鉄損 vs 銅損

負荷に関係なく 常に一定 なのが鉄損。では、電流の2乗に比例して増える 損失は?

正解は 銅損(抵抗損) です。

シーソーをイメージしてください。左側に鉄損(一定)、右側に銅損(電流の2乗)。負荷が増えれば増えるほど、銅損側にどんどん重りが乗っていき、シーソーが傾きます。

この 「鉄損は一定/銅損は I² に比例」 という対比は、試験で必ず出ます。確実に押さえましょう。

まとめ

  • 変圧器の損失は 無負荷損(鉄損)/負荷損(銅損)/補機損(機械的) の3分類
  • 無負荷損 = 電圧だけで発生・常に一定負荷損 = 電流が流れて発生・I² に比例補機損 = 周辺機器のための損失
  • ヒステリシス損は f で割る形、渦電流損は f が消える形 ── シルエットで覚える
  • 引っかけの「漂遊負荷損」は 負荷損。名前ではなく「電流が流れて発生するか」で判断
  • 補機損は 数値が与えられる前提。効率計算で合算し忘れないことだけ意識

暗記フレーズ:鉄損は一定、銅損はIの2乗、補機損は設備由来

このリズムが頭に入っていれば、変圧器の損失分類は確実な得点源になります。

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