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電力 第17回 ⏱ 約13分で読めます

核燃料サイクルを「掘る→作る→使う→再処理→もう一度使う」5語で完全攻略

電験三種「電力」科目の最頻出挫折ポイント・核燃料サイクルを、『掘る→作る→使う→再処理→もう一度使う』のたった5語のストーリーに分解。イエローケーキ・UF6・UO2の化学式、六ヶ所村と東海村の施設ひっかけまで、試験本番で迷わない急所だけを最短ルートで整理します。

🃏 暗記フレーズ:掘る→作る→使う→再処理→もう一度使う

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この記事で身につくこと

電験三種「電力」科目の中でも、9割の受験生が用語で挫折するのが核燃料サイクル。 イエローケーキ、UF6、UO2、MOX、六ヶ所村に東海村……次から次へと出てくる横文字と地名で頭がパンクし、「もう逃げたい」と感じる単元です。

ですが、この複雑な工程には たった一本のストーリー が通っています。

本記事を読み終えたら、

  • 核燃料サイクルの全工程を 5語の呪文 で再現できる
  • イエローケーキ → UF6 → UO2 と 姿を変えるウラン の流れが頭に入る
  • 試験で頻出の 六ヶ所村と東海村のひっかけ に二度と引っかからない

ようになります。

暗記フレーズ:掘る→作る→使う→再処理→もう一度使う

掘る → 作る → 使う → 再処理 → もう一度使う

核燃料サイクルは、この 5語のストーリー がすべて。 「作る」の中だけは 転換・濃縮・加工の3工程 が入っていて少し厚いですが、骨組みはこの5語だけです。 試験本番で迷ったら、まず余白に「掘る・作る・使う・再処理・もう一度」と書き出してください。それだけで設問の位置が一瞬で見えます。

なぜ9割が挫折するのか:苦手の正体は3つ

核燃料サイクルで詰まる原因は、実は次の3つに整理できます。

  1. 化学物質名がコロコロ変わる:イエローケーキ → UF6 → UO2 → MOX
  2. 「転換」と「濃縮」の順番 がごちゃ混ぜになる
  3. 六ヶ所村と東海村 のどっちで何をやっているかで毎回失点

全部をバラバラの知識として丸暗記しようとするから挫折するんです。 これらを 「5語のストーリーに沿って読む」だけ で、すべて一本につながります。

Step 1「掘る」:イエローケーキ U₃O₈、日本では作れない

核燃料サイクルの出発点は ウラン鉱石の採掘。主な産地はカナダ・オーストラリア・カザフスタンで、日本国内にウラン鉱山はなく、全量輸入 です。

採掘したウラン鉱石は、そのままでは燃料にできないので、現地で精製して 黄色い粉末=イエローケーキ(U₃O₈) にします。

試験ポイント:イエローケーキは サイクルの一番最初の姿、化学式は U₃O₈、日本では作れない。

🃏 暗記シート
Q. 核燃料サイクルを5語のストーリーで言うと?

Step 2「作る①:転換」:粉末を UF6 のガスへ(日本に施設なし)

「作る」ステップは 転換 → 濃縮 → 加工 の3つに分かれます。まずは 転換

粉末のイエローケーキ(U₃O₈)は、そのままでは濃縮できません。そこで 加工しやすいガス状の六フッ化ウラン(UF6) に変換します。

ここで重要なのは、日本にこの転換施設はない こと。イエローケーキは一度海外で UF6 に転換されてから、日本に運ばれてきます。

試験ポイント:いきなり濃縮はできない。まず UF6 にガス化する。施設は海外。

Step 3「作る②:濃縮」:六ヶ所村 JNFL で U-235 を 0.7% → 3〜5%

ようやく 日本国内 に入る工程が 濃縮

天然ウランに含まれる、核分裂しやすい U-235 はわずか 0.7%。これを 3〜5% まで高める のがウラン濃縮の役割です。作業は 遠心分離機を多数並べて 行います。

施設は 日本原燃(JNFL)六ヶ所ウラン濃縮工場(青森県六ヶ所村)。完成予定は当初1997年でしたが、審査長期化やトラブルによりこれまでに 27回の工期延長 が繰り返されており、2026年度中の完成を目指している段階です。

補足:U-235 が 3〜5% という濃度は、核兵器(約90%必要)には到底届きません。「発電用」と「兵器用」では濃縮度が桁違いです。

Step 4「作る③:加工」:東海村で UO2 ペレット → 燃料棒 → 燃料集合体

濃縮された UF6 は、今度は 酸化ウラン(UO2) に戻され、原子炉に入れる「燃料の形」へと仕上げられます。流れはこうです。

  1. UF6 → UO2(酸化ウラン) に変換
  2. UO2 を粒に焼き固めて ペレット
  3. ペレットを金属管に詰めて 燃料棒
  4. 燃料棒を束ねて 燃料集合体

施設は 東海村(日本原燃の東海事業所、三菱原子燃料)。濃縮は六ヶ所、加工は東海、ここで役割が分かれるのが最大のひっかけポイントです。

🃏 暗記シート
Q. ウラン濃縮・加工・再処理は、それぞれ日本のどこで行う?
💡 加工だけが仲間外れ

Step 5「使う」:原子炉で 1〜2 年、チェレンコフ光の世界

燃料集合体は、BWR・PWR の 炉心に装荷 され、核分裂による熱でタービンを回して発電します。1本の燃料は 1〜2 年使用 されて交換されます。

使用済の燃料を交換する際、水中で青く光るのが有名な チェレンコフ光。ここがまさに「電気を生み出すサイクルの心臓部」です。

Step 6「使う」の締め:水で冷やしてから、乾式キャスクへ

「使い終わったら即・再処理」ではなく、まずは貯蔵 が入る点に注意。

  • プール貯蔵(水冷):原子炉から取り出した使用済燃料を 数年間、冷却プールで水中冷却。放射線量と崩壊熱を下げる。
  • 乾式貯蔵(空冷):十分冷えたら、乾式キャスク に移して長期保管。自然空冷で安全に貯蔵。

試験ポイント:水が先、空気があと。「いきなり再処理」は誤り。

Step 7「再処理」:使用済燃料から U と Pu を回収

「使用済燃料はゴミ」ではありません。再処理工場では、使用済燃料から ウラン(U) と プルトニウム(Pu) を取り分けます。これらが次の MOX 燃料の原料になります。

施設は 日本原燃 六ヶ所再処理工場(青森県六ヶ所村)濃縮も六ヶ所、再処理も六ヶ所 ── 青森県六ヶ所村は核燃料サイクルの中心地です。

Step 8「もう一度使う」:MOX 燃料とプルサーマル発電

再処理で取り出したウランとプルトニウムを 混ぜて作る のが MOX 燃料(Mixed Oxide:混合酸化物燃料)。

この MOX 燃料を、通常の原子炉(サーマルリアクター)で使って発電する ことを プルサーマル と呼びます。読んで字のごとく、「プルトニウム」を「サーマルリアクター」で使う、の組み合わせです。

施設は 日本原燃 MOX 燃料工場(青森県六ヶ所村)。これでサイクルがぐるりと閉じ、「使い終わって終わり」ではなく 資源を循環させる仕組み が完成します。

🃏 暗記シート
Q. MOX燃料を通常の原子炉で使う発電方式の名前は?

ひっかけ対策①:六ヶ所村 vs 東海村

工程施設
転換(UF6 化)海外
濃縮六ヶ所村(JNFL)
加工(ペレット〜燃料集合体)東海村
再処理六ヶ所村
MOX 燃料製造六ヶ所村

魔法のルール:「加工」だけ東海、それ以外(濃縮・再処理・MOX)は全部 六ヶ所

ひっかけ対策②:化学式は「U₃O₈ → UF6 → UO2」の順に変身

工程化学式状態
掘る(イエローケーキ)U₃O₈黄色い粉
転換UF6ガス
加工(ペレット)UO2固体(黒い粒)

魔法のルール:ガスにしないと濃縮できない(UF6)、濃縮が終わったら酸化ウラン(UO2)に戻して焼き固める(ペレット)。

🃏 暗記シート
Q. なぜ濃縮の前に UF6 にする必要がある?

まとめ

  • 核燃料サイクル = 掘る → 作る → 使う → 再処理 → もう一度使う の5語
  • 「作る」の中身は 転換 → 濃縮 → 加工 の3工程
  • 化学式は U₃O₈(粉)→ UF6(ガス)→ UO2(ペレット) と姿を変える
  • 施設は 加工だけ東海、それ以外は全部 六ヶ所
  • 最後は MOX 燃料で プルサーマル発電、サイクル完結

暗記フレーズ:掘る → 作る → 使う → 再処理 → もう一度使う

試験本番で迷ったら、まずこの5語を余白に書き出して、施設名と化学式を肉付けしていくだけ。 複雑そうに見える核燃料サイクルが、確実な得点源 に変わります。

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