資格LABO
資格LABO
ズルい勉強法ラボ
機械 第20回 ⏱ 約13分で読めます

電圧変動率は『内部インピーダンスのせい』で9割解決 — ε=%R cosθ+%X sinθ を3ステップで攻略

電験三種「機械」科目の変圧器・電圧変動率を、『電圧変動=内部インピーダンスのせい』という1フレーズで一気に攻略。V2OとV2nの混同、ベクトル図の直角三角形、近似式 ε=%R cosθ+%X sinθ の導出までを3ステップで完全網羅し、丸暗記なしで本番に持ち込めるようにします。

🃏 暗記フレーズ:電圧変動=内部インピーダンスのせい

🎥 動画でも解説しています > YouTubeで開く

この記事で身につくこと

電験三種「機械」科目の変圧器分野で、毎年のように受験生を挫折させる最強ボスが 電圧変動率。 「V2O と V2n の使い分け?」「ベクトル図が紙飛行機にしか見えない…」「ε=%R cosθ+%X sinθ は呪文?」と、ここで 9割が手を止めて捨て問 に逃げます。

ですが本質はたった一言、電圧変動=内部インピーダンスのせい。 これを脳に叩き込むだけで、基本式・ベクトル図・近似式までが「同じことを別の言葉で言っているだけ」と分かります。

本記事を読み終えたら、

  • 電圧変動率の基本式 ε = (V2O − V2n)/V2n を 意味で 言える
  • ベクトル図が 横軸 rI・縦軸 xI の直角三角形 に見える
  • 近似式 ε ≒ %R cosθ + %X sinθ を 丸暗記なしで 導ける

ようになります。

暗記フレーズ:電圧変動=内部インピーダンスのせい

電圧変動 = 内部インピーダンスのせい

これだけ。負荷をつないだ瞬間に二次電圧が下がるのは、変圧器の中に潜む 抵抗 r とリアクタンス x が「電圧泥棒」として働いているから。 鉄損・銅損として知られるあの損失も、結局は r と x による電圧降下 の姿を変えたものに過ぎません。

🔑 真犯人は 変圧器の中に最初からいる。だから負荷をつなぐと電圧が下がる。これが全ての出発点。

なぜ受験生はここで挫折するのか — 3つの罠

電圧変動率でつまずく理由は、だいたい次の3つに集約されます。

  1. V2O と V2n が混乱する:見た目が似ていて、O を 0 と読み違える事故も多い
  2. ベクトル図が抽象的:rI と xI の直交関係が頭の中で像を結ばない
  3. 近似式を丸暗記して即忘れる:ε=%R cosθ+%X sinθ を呪文として覚えるから3日で消える

これらを バラバラ に攻略しようとするから挫折します。 今日は3つを 「電圧変動=内部インピーダンスのせい」 という1本の軸で串刺しにします。

🃏 暗記シート
Q. 電圧変動率を一言で言うと?

ステップ1:基本式 ε = (V2O − V2n) / V2n は暗記不要

まずは記号の整理から。

記号意味状態
V2O二次側の 無負荷 電圧電流ゼロ・電圧が高いまま
V2n二次側の 定格負荷 電圧電流が流れて電圧が下がった後
  • V2O の O = Open(無負荷・開放)
  • V2n の n = neutral(定格)

電圧変動率の基本式は、

ε = (V2O − V2n) / V2n × 100 [%]

元の高い電圧 V2O から、今の低い電圧 V2n を引いて、基準となる V2n で割っただけ。

要するに、変化量を基準値で割る という、理論科目で何度も出てきた「差分」の考え方そのもの。電験のための特別な式ではありません。 ここを意味で押さえれば、どっちから引くんだっけ? の事故は二度と起こりません。

🃏 暗記シート
Q. 電圧変動率の基本式は?
💡 変化量を基準値で割る

ステップ2:内部インピーダンスを式で見る — V’1 = V2n + rI + jxI

「なぜ電圧が下がるのか?」を式で見ると、こうなります。

V'1 = V2n + rI + jxI
  • V’1:一次から二次に換算した 電源側の電圧(入力)
  • V2n:実際に使える 二次側の電圧(出力)
  • rI:巻線抵抗 r による電圧降下(実軸方向
  • jxI:漏れリアクタンス x による電圧降下(虚軸方向

つまり、入力 V’1 から r と x の分だけ削り取られて 残ったのが V2n。 これはまさに 「電圧変動=内部インピーダンスのせい」 を式に翻訳しただけ。入力 = 損失 + 出力、というシンプルな構造です。

⚠️ 試験では rI と jxI が直交する ことを使ってベクトル図を描かせる問題が頻出。「実軸 rI ・虚軸 xI」の役割分担を絶対に押さえる。

ステップ3:ベクトル図は「rI と xI の直角三角形」

「ベクトル図が紙飛行機に見える」病の特効薬は、直角三角形に見え方を切り替えること

   ┌─────── V'1(斜辺)
   │      /
xI │   /
   │/
   └───────
     V2n + rI (横軸)

書き方の手順は3つだけ。

  1. V2n を基準(横軸)に置く
  2. rI を実軸方向(同じ向きに)足す。V2n と rI は同相だからまっすぐ伸ばすだけ
  3. xI は虚軸方向(直角に上)に立てる。リアクタンスは虚数軸 — 理論で散々やったあの話

斜辺が一次側の電源電圧 V’1、横軸+縦軸が 損失込みの内訳3辺の長さを合成した結果、V’1 が一番大きい — その「差」こそが電圧変動率の正体です。

🔑 ベクトル図は「電圧降下を 横と縦に分けて描いただけ」。難しい図形ではなく、rI と xI の役割分担表 だと思えばOK。

ステップ4:近似式 ε ≒ %R cosθ + %X sinθ は「力率を掛けるだけ」

試験で実際に手を動かすのは、近似式のほうがほとんど。 まず、r と x を %表示 に直します。基準は V2n。

%R = (r / V2n) × 100
%X = (x / V2n) × 100

これに 力率の成分 を掛けて足すと、近似式が完成します。

ε ≒ %R cosθ + %X sinθ
  • %R cosθ:抵抗分の電圧降下のうち、V2n と同じ向きの成分
  • %X sinθ:リアクタンス分の電圧降下のうち、V2n と同じ向きの成分

つまり、ベクトル図の rI ・ xI の縦横成分を、力率 cosθ で「V2n 方向へ射影」した式。 丸暗記する必要はなく、「直角三角形を力率で潰しただけ」 と覚えればOK。

力率ごとの効き方

負荷の種類性質効くのは
遅れ負荷(モーターなど)誘導性%X が効く(sinθ が大きい)
進み負荷(コンデンサ性)容量性%R が効く(sinθ が小さくなる/負になる)

実務でモーター負荷が多いから、試験でも遅れ負荷・%X 中心の問題が出やすい、と覚えておくと便利です。

🃏 暗記シート
Q. 電圧変動率の実戦用・近似式は?
🃏 暗記シート
Q. 遅れ負荷(誘導性)では %R と %X どちらが効く?

クイズ:電圧変動率が大きい変圧器は『良い』?『悪い』?

頻出ひっかけです。

問題:電圧変動率 ε が大きい変圧器は、優秀な変圧器と言える? A. 良い変圧器 / B. 悪い変圧器

正解は B. 悪い変圧器

理由はシンプルで、

  1. ε が大きい = 負荷が変わるたびに電圧が大きく上下する
  2. すると、モーターや電子機器の動作が 不安定 になる
  3. だから良い変圧器ほど ε はゼロに近い

🔑 「変動」は 小さいほど嬉しい。電圧は 安定 していてナンボ。

🃏 暗記シート
Q. 電圧変動率が大きい変圧器は『良い変圧器』?『悪い変圧器』?
💡 電圧は安定しているほど嬉しい

保存版:電圧変動率 公式総まとめ

用途意味
基本式ε = (V2O − V2n) / V2n × 100変化量を基準値で割る
電圧の内訳V’1 = V2n + rI + jxI真犯人は内部インピーダンス
近似式(実戦用)ε ≒ %R cosθ + %X sinθ%R・%X と力率で決まる

性質のまとめ:

  • 良い変圧器 = 電圧変動率 ε が小さい
  • 遅れ負荷では %X 分が効く、進み負荷では %R 分が効く
  • ベクトル図は 横軸 rI ・縦軸 xI の直角三角形

まとめ

  • 電圧変動率の本質は 「内部インピーダンスのせい」 の一言で説明できる
  • 基本式は 変化量 ÷ 基準値、ε = (V2O − V2n)/V2n × 100
  • 電圧の内訳は V’1 = V2n + rI + jxI。入力=損失+出力
  • ベクトル図は rI(実軸)と xI(虚軸)の直角三角形
  • 近似式 ε ≒ %R cosθ + %X sinθ は、直角三角形を力率で射影しただけ
  • ε が 大きい変圧器は悪い変圧器、ゼロに近いほど優秀

暗記フレーズ:電圧変動 = 内部インピーダンスのせい

このフレーズが頭に入っていれば、電圧変動率の問題は確実な得点源になります。 ベクトル図と近似式は一度で完璧にしようとせず、動画とクイズを何度か往復して、「直角三角形 → 力率で潰す」 という流れを体に覚え込ませてください。

📖 ここまで読んだあなたへ

Webの何倍も覚えやすい
紙のフルラミネート加工の
暗記シート
があります

実績2,000部突破
お風呂や電車のスキマ時間でサクッと勉強できます。
付属の練習用紙で無限に練習できます♪

📋ラミネート加工 🎨フルカラー 💧防水 🛁お風呂でもOK 🚃電車でもOK ♾️練習用紙で無限練習

この記事を読み終えたら、進捗を記録しましょう

この記事をシェア

📚 機械科目の他の記事も読む

次は…(ローテーション順)
電力
ベルヌーイの定理を「水版・エネルギー保存の法則」で攻略

機能追加のご要望・バグ報告をお待ちしています

サイトをより良くするため、お気付きの点・「こんな機能が欲しい」「このページが見にくい」など、お気軽にご意見をお寄せください。

フィードバックを送る →