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機械 第6回 ⏱ 約10分で読めます

直巻式 直流機を「一直線」で攻略!発電機と電動機の電圧公式の違い

電験三種「機械」科目の直巻式 直流発電機・直流電動機を、『Ia=Ifで一直線』『父と子に税金は Ra+Rf』という2つのキーワードで徹底比較。分巻式との違い、電圧公式の符号、なぜ If=V/Rf が使えないのかまで、計算ミスを根絶する1記事です。

🃏 暗記フレーズ:直巻は一直線。父と子に税金は Ra+Rf

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この記事で身につくこと

前回(05-機械)で扱った 分巻式 の発電機 vs 電動機。今回は対になる 直巻式(シリーズ) の比較です。

分巻と直巻は「界磁巻線がどこに繋がっているか」だけの違いですが、その一点が 電圧公式の形計算手順 をガラッと変えてしまいます。

本記事を読み終えたら、

  • 直巻発電機と直巻電動機の 電圧公式の違い が即答できる
  • 電圧降下が Ra + Rf になる理由を説明できる
  • 分巻で重宝した If = V / Rf が直巻で使えない理由 が腹落ちする

ようになります。

暗記フレーズ:直巻は一直線。父と子に税金は Ra+Rf

直巻は一直線。父と子に税金は Ra+Rf

直巻の本質は 「電機子と界磁が一本の線でつながっている」 こと。 分流という概念がなく、流れる電流は最初から最後まで Ia = If = 1本だけ。 だから電圧降下も Ra と Rf を 足した分 だけ、一度にかかります。

直巻発電機:電流は「一直線」、Ia = If

まず発電機側の回路。電機子で発生した起電力 E が電機子電流 Ia を生み、そのまま界磁巻線 → 負荷へと 一本道で 流れていきます。

[電機子 E] ─ Ra ─ [界磁巻線 Rf] ─ [負荷] ─ 戻る
              ↑ 同じ電流が全部を流れる

分巻のように「Il と If に分かれる」ことはありません。よって、

Ia = If = Il

電圧の関係は、Ra と Rf 両方の電圧降下を引いて、

V = E − Ia(Ra + Rf)
 ⇔ E = V + Ia(Ra + Rf)

父と子の比喩:発電機編

分巻と同じ比喩がそのまま使えます。違うのは 税金が増えた こと。

  • E(起電力)= 父親
  • V(端子電圧)= 息子
  • Ia(Ra + Rf) = 税金(Ra に加えて Rf 分も追加)

お父さん E が、税金 Ia(Ra+Rf) を引かれて、息子 V に渡す。 だから E > V

「電機子抵抗だけで計算して Rf を忘れる」――これが直巻発電機での 最頻出ミス。一本道だから Rf も必ず通ると覚えてください。

🃏 暗記シート
Q. 直巻式で電機子と界磁の電流が同じになる理由は?
💡 シリーズ = 直列
🃏 暗記シート
Q. 直巻発電機の電圧式は?

直巻電動機:父と子が入れ替わるだけ

電動機側でも、回路の繋がりは同じ「一直線」です。電源電圧 V から電流が流れ込み、電機子 → 界磁 → 戻る、という1本ループになります。

V = E + Ia(Ra + Rf)
 ⇔ E = V − Ia(Ra + Rf)

ここでも E は 逆起電力。電動機が回転すると、電機子に電源と打ち消す向きの起電力が立ち上がります。

父と子の比喩:電動機編

分巻のときと同じく、父と子が入れ替わる だけ。税金の中身(Ra+Rf)は発電機と共通です。

  • V(電源電圧)= 父親
  • E(逆起電力)= 息子
  • Ia(Ra + Rf) = 税金

お父さん V が、税金 Ia(Ra+Rf) を引かれて、息子 E に渡す。 だから V > E

発電機・電動機どちらも、「大きい方 − Ia(Ra+Rf) = 小さい方」――この一文に集約されます。

🃏 暗記シート
Q. 直巻電動機の電圧式は?

なぜ分巻の「If = V / Rf」が使えないのか

分巻式では、界磁巻線が端子電圧 V と並列にぶら下がっていたので、オームの法則で一発でした。

(分巻)If = V / Rf   ← 発電機も電動機も共通

ところが直巻では、界磁巻線は V と並列ではなく、電機子と直列。 そのため界磁にかかる電圧は V ではなく、ただの Ia × Rf という電圧降下です。

直巻では If は V から決まらない。先に Ia が決まり、自動的に If = Ia になる。

「If を求めよ」という問題が出たら、まず Ia を出す ―― これが直巻の鉄則です。

🃏 暗記シート
Q. 分巻で使えた『If = V / Rf』が直巻で使えない理由は?
💡 界磁の繋ぎ方が違う

早見表:直巻発電機 vs 直巻電動機

項目直巻発電機(G)直巻電動機(M)
電流の向き外向き(電機子→負荷)内向き(電源→電機子)
電流の関係Ia = If = Il(一本道)Ia = If = I(一本道)
電圧の式E = V + Ia(Ra+Rf)V = E + Ia(Ra+Rf)
大小関係E > V(父E が大)V > E(父V が大)
父と子E が父・V が子V が父・E が子
If の求め方If = Ia(V/Rf は使えない)If = Ia(V/Rf は使えない)

分巻 vs 直巻:見た目はそっくり、中身は別物

電圧式だけ並べると、分巻と直巻はほぼ同じ顔つきです。違いは 「税金に Rf が含まれるか」 だけ。

比較分巻直巻
界磁の接続電機子と並列電機子と直列
電流関係Ia と If は別Ia = If(同じ)
電圧降下Ia × Ra のみIa × (Ra+Rf)
If の式If = V / RfIf = Ia(V/Rf 不可)

→ 「分巻のノリで Ra だけ引く」「If = V/Rf を使う」がそのまま直巻でやってしまう 二大事故 です。

まとめ

  • 直巻は 電機子と界磁が一直線(直列)。常に Ia = If が成立する
  • 電圧公式は 「大きい方 − Ia(Ra+Rf) = 小さい方」 で統一して覚える
  • 発電機は E が父、電動機は V が父(分巻と同じ)
  • 分巻の If = V / Rf は直巻では使えない。直巻では先に Ia を出す
  • 分巻との違いは「税金に Rf が入る」「分流がない」の2点だけ

暗記フレーズ:直巻は一直線。父と子に税金は Ra+Rf

「一直線」と「税金は Ra+Rf」――この2つさえ握っておけば、直巻の計算で符号や抵抗を取りこぼす事故はもう起きません。

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