V-V結線は2台で三相|0.866と0.577の正体を完全攻略
電験三種「機械」科目の頻出テーマV-V結線を、暗記フレーズ『V-Vは二台で三相、出力は落ちる』と2つのキー数値(利用率0.866/出力比0.577)で攻略。Δ-Δ結線故障時の応急運転というシナリオで覚えれば、文章題のひっかけも怖くありません。
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この記事で身につくこと
電験三種「機械」科目の変圧器分野で、9割が引っかかるのが V-V結線。 特に 「利用率」と「出力比」を混同して逆の数値を答える ミスが頻発するテーマです。 本質は、Δ-Δ結線が1台故障した時の応急運転 という一つのシナリオで、たった2つの数値(0.866と0.577)を押さえるだけ。
本記事を読み終えたら、
- V-V結線を「2台で三相を作る応急結線」として説明できる
- 利用率 0.866 と出力比 0.577 を式から導ける
- 「1台壊れたら2/3になる」という引っかけに引っかからない
ようになります。
暗記フレーズ:V-Vは二台で三相、出力は落ちる
V-Vは二台で三相、出力は落ちる
このフレーズに、V-V結線の本質がすべて詰まっています。
- 二台で三相 … 単相変圧器2台で、無理やり三相をつくる
- 出力は落ちる … 無理をしているので、容量も出力も犠牲になる
文章題で迷ったら、まずこのフレーズに立ち返ってください。
Δ-Δ結線が壊れて、V-V結線が生まれる
V-V結線は、いきなり登場する結線ではありません。流れはこうです。
- 通常時:三相変圧器3台で Δ-Δ結線(三角形)を組んで運転している
- 突然1台が故障! … 完全停止の危機
- 残った2台だけで運転継続 … これが V-V結線(V字型)
つまりV-V結線とは、三相変圧器を2台の単相変圧器で構成する特殊な結線方式。 新設のためというより、Δ-Δ結線の 故障時の応急運転 として使われるのが王道シナリオです。
利用率0.866|設備容量の86.6%しか使えない
V-V結線の1つ目のキー数値が 利用率=0.866。
定義は、用意した設備容量を、実際にどれだけ三相として活かせているか の割合です。
利用率 = V-Vの実際の出力(三相として取り出せるパワー) ÷ 設備容量(変圧器2台分の合計パワー)
= √3 P ÷ 2P
= 0.866(86.6%)
ここで分子の √3P は「2台でつくれる三相出力」、分母の 2P は「2台の単相変圧器の容量合計」。 位相のズレ等によるロスが原因で、設備容量の14%は使えない ことになります。
💡 結論:2台の変圧器を用意しても、三相として使えるのは設備容量の86.6%だけ。
出力比0.577|元のΔ-Δと比べると半分近くまで激減
V-V結線の2つ目のキー数値が 出力比=0.577。 こちらは、故障する前の完全体(Δ-Δ・3台)と比べた現在のパワー を表します。
出力比 = V-Vの実際の出力 ÷ Δ-Δの実際の出力
= √3 P ÷ 3P
= 0.577(57.7%)
ここが受験生の引っかけポイント。
⚠️ 1台(33.3%)壊れただけなのに、出力は 2/3(66.6%)ではなく、半分近く(57.7%)まで落ち込む!
「3台のうち1台壊れたんだから、残るのは2/3でしょ?」と直感で答えるとアウト。 正解は √3 / 3 = 0.577 です。
利用率 vs 出力比|分母の違いに注目
利用率と出力比は名前が似ていて、しかも分子はどちらも √3P で同じ。違うのは分母だけ です。
| 指標 | 式 | 分母の意味 | 数値 |
|---|---|---|---|
| 利用率 | √3P ÷ 2P | 設備容量(V-Vの2台分) | 0.866 |
| 出力比 | √3P ÷ 3P | Δ-Δの出力(3台分) | 0.577 |
覚え方:「利用率は自分(2台)と比べる、出力比は元(3台)と比べる」 分母が大きい(3P)方が、当然数値は小さくなる(=出力比が0.577)と覚えると混同しません。
Δ-Δ vs V-V 徹底比較マトリクス
試験直前に1枚だけ見ておくならコレ。
| 項目 | Δ-Δ結線(完全体) | V-V結線(応急処置) |
|---|---|---|
| 台数 | 3台 | 2台 |
| 出力 | 3P | √3P |
| 利用率 | 100% | 86.6% |
| 出力比 | 100% | 57.7% |
| 用途 | 通常運転 | 故障時の暫定・応急運転 |
V-V結線の4大特徴
最後に、V-V結線の性質を4点で整理します。
- 継続性:1台故障しても、残り2台で運転を継続できる(応急処置として有効)
- 制限:出力は大きく低下する(57.7%制限)。負荷が軽いときのみ有効
- 用途:主に 故障時の暫定運転。新設でV-V結線を採用するケースは稀
- 弱点:容量不足や電圧バランス悪化のため、長期運用には不向き
工場やビルでは、Δ-Δ運転中に1台故障 → 即時V-V結線に切替 → 修理完了後にΔ-Δへ復旧、というフェールセーフ運用が典型例です。 とにかく稼働を止めない、ブラックアウト回避のための一時凌ぎ、という位置づけを押さえておきましょう。
まとめ
- 暗記フレーズ:V-Vは二台で三相、出力は落ちる
- 利用率 = √3 / 2 = 0.866(設備容量と比較)
- 出力比 = √3 / 3 = 0.577(元のΔ-Δと比較)
- 分子は同じ √3P、違うのは分母(2P か 3P か)
- 用途は Δ-Δ結線故障時の応急運転、長期運用は不可
ひっかけ注意:1台壊れても 2/3(66.6%)にはならない。正解は 0.577(57.7%)。
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