ベルヌーイの定理を「水版・エネルギー保存の法則」で攻略
電験三種「電力」科目の水力発電で必須となるベルヌーイの定理を、流体力学ではなく『位置・圧力・速度の3エネルギーの和は一定』というエネルギー保存則として捉え直して解説。水頭表記の公式も視覚的に整理し、計算問題で確実に得点するための1記事です。
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この記事で身につくこと
電験三種「電力」科目の水力発電分野で、計算問題のド真ん中にいるのが ベルヌーイの定理。 「流体力学」と聞いた瞬間、9割の受験生がここで手を止めてしまいますが、本質は 足し算したら一定 という拍子抜けするほどシンプルな話です。
本記事を読み終えたら、
- ベルヌーイの定理の3つの要素を即答できる
- 「水版・エネルギー保存の法則」として人に説明できる
- 水力発電の計算問題で「どこを等号で結べばいいか」が分かる
ようになります。
暗記フレーズ:高さ+押す力+速さ=一定
位置 + 圧力 + 速度 の和は一定
これだけ。ベルヌーイの定理は、水のもつ3種類のエネルギーの合計が、どこでも変わらない と言っているにすぎません。 天秤で「3つの和」がいつも釣り合っているイメージを持っておくと、後から出てくる式もスッと入ってきます。
水のエネルギーは3つに分解できる
流れる水が持つエネルギーは、次の3つに分解できます。
- 位置エネルギー(高さ)
- 圧力エネルギー(押す力)
- 運動エネルギー(速さ)
ベルヌーイの定理の核心は、
これら3つの合計は、どこを取っても同じ
ということ。聞き覚えがあるはずです。そう、力学で散々やった エネルギー保存の法則。 ベルヌーイの定理は、エネルギー保存の法則を 水(流体)の世界に翻訳しただけ なのです。
太い管 → 細い管:エネルギーが姿を変える
太い管(上流・高い位置)から細い管(下流・低い位置)へ水が流れる場面を考えます。
| 場所 | 速度 | 高さ | 圧力 |
|---|---|---|---|
| 太い管(上流・高い) | 遅い | 高い | 大 |
| 細い管(下流・低い) | 速い | 低い | ※ |
- 運動エネルギー:断面積 A が小さくなり流速が速くなる → 増加
- 位置エネルギー:高さ h が下がる → 減少
- 圧力エネルギー:管の形状・速度との兼ね合いで変化(増えることも減ることもある)
ポイントは、個々のエネルギーは姿を変えても、3つを足した合計は損失を無視すれば同じ ということ。 これがベルヌーイの定理の真髄です。
電験で使うのは「水頭(ヘッド)」表記の式
電験三種では、エネルギーをそのまま [J] で扱うより、「高さ(=水頭、ヘッド)[m] に換算した式」 がよく使われます。 質量と重力加速度で割ることで、3項の単位がすべて [m] にそろうため、扱いやすくなるからです。
h + p/(ρg) + v²/(2g) = 一定 = H(全水頭)
- 第1項 h:位置水頭(高さそのもの)
- 第2項 p / (ρg):圧力水頭
- 第3項 v² / (2g):速度水頭
3つを足した 全水頭 H が、どこでも一定になります。
⚠️ 用語注意:エネルギー表記では「位置/圧力/運動エネルギー」ですが、水頭表記では「位置/圧力/速度水頭」と名前が変わります。「運動水頭」と書くと×なので要注意。
まとめ
- ベルヌーイの定理 = 水版のエネルギー保存則
- 位置・圧力・速度(水頭で言うと位置水頭・圧力水頭・速度水頭)の 和は一定
- 太い管→細い管では速度水頭が増え、その分どこかが減って釣り合う
- 計算問題は 「2地点の全水頭を等号で結ぶ」だけ で立式できる
暗記フレーズ:高さ + 押す力 + 速さ = 一定
これが頭に入っていれば、水力発電の計算問題で迷子になりません。
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