理論空気量は「Cは1、H₂は1/2、空気は100/21倍」の合言葉で5分攻略
電験三種「電力」科目の頻出論点・理論空気量を、魔法の合言葉『Cは1、H₂は1/2、空気は100/21倍』と『燃料→酸素→空気』の一本道5ステップで完全攻略。化学反応式を覚えずに、抽出→翻訳→合算→膨張→逆算の手順だけで確実に得点する解法を解説します。
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この記事で身につくこと
電験三種「電力」科目・火力発電で必ず出てくるのが 理論空気量 の計算です。 化学反応式・モル計算・単位変換が連続するため、9割の受験生がここで「捨て問」にしてしまう論点。 しかし本質は、たった3つの数字を覚えて 5ステップを順番に流すだけ の作業ゲームです。
本記事を読み終えたら、
- 「魔法の合言葉」Cは1、H₂は1/2、空気は100/21倍 が即答できる
- 化学反応式を一切書かずに、必要な酸素量を導ける
- 燃料[g] → モル → O₂[mol] → O₂[m³] → 空気[m³] の 一本道 が頭に描ける
ようになります。
暗記フレーズ:Cは1、H₂は1/2、空気は100/21倍
Cは1、H₂は1/2、空気は100/21倍
これだけ。理論空気量の問題は、この 3つの数字を順番に掛け算・足し算するだけ で答えが出ます。 化学反応式を完璧に書けなくても、合言葉さえ覚えていれば本番で得点できる――それがこの論点の正体です。
全体像:「燃料 → 酸素 → 空気」の一本道
理論空気量とは、火力発電所で 燃料を完全燃焼させるために必要な空気の量[m³] のこと。 計算の流れは次の一本道です。
【燃料 C, H₂】 → 必要な【酸素 O₂】 → 最終目標【理論空気量】
本質は、
燃料中の C と H₂ が必要とする O₂ を求め、空気中の21%から逆算するだけ
複雑そうに見えますが、ただの シンプルな変換リレー です。
5分で解き切る「5ステップ計算手順」
| Step | キーワード | やること |
|---|---|---|
| 1 | 抽出 | 燃料中の C と H₂ の質量を [g] で取り出す |
| 2 | 翻訳 | 質量 ÷ 原子量(12 or 2)で モル数[mol] に変換 |
| 3 | 合算 | 合言葉「Cは1、H₂は1/2」で必要 O₂[mol] を算出 |
| 4 | 膨張 | O₂[mol] × 22.4×10⁻³ で O₂体積[m³] に変換 |
| 5 | 逆算 | O₂体積 × (100/21) で理論空気量[m³] にゴール |
抽出 → 翻訳 → 合算 → 膨張 → 逆算。この5語を呪文のように唱えれば順序を忘れません。 ここから1ステップずつ、地雷ポイントとあわせて見ていきます。
Step1 抽出:単位は絶対に[g]に揃える
最初の地雷がここです。燃料の重さが「1トン」「800kg」と与えられても、必ず [g] に変換 してから始めます。
1 [t] = 1,000 [kg] = 1,000,000 [g] = 10⁶ [g]
例:燃料1トンで炭素 C が80%含まれるなら、
C の質量 = 10⁶ × 0.8 = 8 × 10⁵ [g]
⚠️ なぜ[g]なのか? 次のStep2で使う 原子量の単位が [g/mol] だから。ここをkgやtのまま進めると、最後のケタが1,000倍ズレます。
Step2 翻訳:質量[g] → モル数[mol]
化学反応は「分子の個数(モル)」で起こります。重さのままでは比較できないので、モル数に翻訳します。
モル数[mol] = 質量[g] ÷ 原子量(または分子量)
| 燃料 | 計算 |
|---|---|
| 炭素 C | C の質量[g] ÷ 12 |
| 水素 H₂ | H₂ の質量[g] ÷ 2 |
要するに 「12 と 2」という固有の数字で割るだけ。化学が苦手でも視覚的に処理できます。
Step3 合算:合言葉「Cは1、H₂は1/2」で必要O₂を出す
ここで魔法の合言葉の前半が発動します。完全燃焼の化学的な根拠はこうです。
- C 1mol を燃やすには O₂ 1mol が必要(C + O₂ → CO₂)
- H₂ 1mol を燃やすには O₂ 1/2mol が必要(H₂ + 1/2 O₂ → H₂O)
H₂は水(H₂O)になればよく、O原子は1つで足りるので 半分の1/2mol で済みます。これさえ押さえれば、毎回化学反応式を書く必要はありません。
O₂必要量[mol] = (C のmol × 1) + (H₂ のmol × 1/2)
化学反応式は「理解のため」だけに使い、本番では合言葉と倍率の足し算で十分。
Step4 膨張:モル[mol] → 体積[m³]
求めたO₂のモル数を、目に見える 体積[m³] にスケールアップします。標準状態の絶対ルールがこれ。
気体 1 mol = 22.4 L = 22.4 × 10⁻³ [m³]
電験では [m³] を使う ので、必ず ×10⁻³ を掛けて単位を揃えます。
O₂体積[m³] = (22.4 × 10⁻³) × O₂のモル数[mol]
⚠️ 「×10⁻³」の付け忘れ で[L]のまま答えてしまうミスがStep4の最大の落とし穴。値が1,000倍ズレた選択肢が必ず用意されています。
Step5 逆算:合言葉「空気は100/21倍」で空気量に戻す
合言葉の最後がここで効きます。空気の組成は、
- 酸素 O₂:約21%
- 窒素ほか:約79%
これまで求めたのは「酸素の体積」。求めたいのは「空気の体積」なので、酸素割合の21%から 全体(100)に割り戻し ます。
理論空気量[m³] = (100 / 21) × O₂体積[m³]
100/21 ≒ 4.76倍。試験では「酸素の比率は21%とする」と問題文で与えられることが多いので、4.76を丸暗記する必要はありません。
⚠️ ここでの最大の地雷は 逆数を掛けてしまう こと。
21/100をかけると値が一気に小さくなり、即アウト。「100が分子・21が分母」 を絶対に守りましょう。
よくある4つの落とし穴
| # | 落とし穴 | 対策 |
|---|---|---|
| 1 | 単位変換のサボり(t, kgのまま開始) | 最初に必ず[g]に直す |
| 2 | 水素の酸素量トラップ(H₂をそのままO₂に足す) | 合言葉 「H₂は1/2」 を死守 |
| 3 | 体積のケタ間違い(22.4を掛けて満足) | ×10⁻³ で[m³]に直す |
| 4 | 最後の逆算忘れ(O₂体積で解答) | 最後に ×(100/21) でフィニッシュ |
4つとも「今、どの単位を扱っているか」を常に意識すれば防げます。
ミニ実戦:純炭素12kgの理論空気量
問題:純粋な炭素 C を 12kg 完全燃焼させるために必要な理論空気量[m³]を求めよ。原子量 C=12、空気中のO₂は21%とする。
5ステップに沿って一筆書きで解きます。
①抽出 : 12 [kg] = 12,000 [g]
②翻訳 : 12,000 ÷ 12 = 1,000 [mol]
③合算 : 1,000 × 1 = 1,000 [mol](Cは1)
④膨張 : 1,000 × (22.4 × 10⁻³) = 22.4 [m³]
⑤逆算 : 22.4 × (100 / 21) ≒ 106.6 [m³]
答え:約 106.6 m³。
一つひとつの計算は単純な四則演算だけ。順番と単位を守れば必ずゴールに辿り着く ことが体感できたはずです。
まとめ
- 理論空気量 = 「燃料 → 酸素 → 空気」の一本道
- 魔法の合言葉は Cは1、H₂は1/2、空気は100/21倍 の3つだけ
- 計算は 抽出 → 翻訳 → 合算 → 膨張 → 逆算 の5ステップ
- 起点は必ず [g]、体積化のときは ×10⁻³ を忘れない
- 化学反応式は理解の補助。本番では合言葉の足し算と倍率だけ で十分
暗記フレーズ:Cは1、H₂は1/2、空気は100/21倍
この5ステップの設計図を頭のホワイトボードに描けるようになれば、理論空気量はもう「捨て問」ではなく 確実な得点源 に変わります。
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