フレミングの法則を「左手は動かす・右手は生む」で一発整理する
電験三種「理論」で多くの独学者が左右をこんがらがらせるフレミングの法則を、「左手=電動機(力)/右手=発電機(起電力)」の用途で一気に整理。電磁力 F=BIℓsinθ と起電力 e=Bℓvsinθ の2式を指の向きで見える化し、苦手意識を「これなら覚えられる」に変えます。
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この記事で身につくこと
「フレミングの法則、左手だっけ右手だっけ」——試験問題を読んだ瞬間に一瞬止まってしまう。これ、本当に多い悩みです。しかも一度迷い始めると、次の計算まで手が止まってしまう。
でも安心してください。フレミングの法則は、覚える量そのものは驚くほど少ない単元です。範囲が狭いのに毎年のように出題される、いわばコスパの良い得点源。今日ここでケリをつけてしまいましょう。
この記事を読み終えると、次の3つができるようになります。
| つまずきの壁 | 読み終えたときの状態 |
|---|---|
| 左手か右手か、瞬時に選べない | 問題文の「入力と出力」を見て0.5秒で判断できる |
| sinθが何の角度か忘れる | 「BとIがなす角」と即答でき、垂直=最大・平行=ゼロが説明できる |
| F=BIℓとe=Bℓvが混ざる | 共通部分と違う部分が分かり、実質1つの式として覚えられる |
計算問題も向き(方向)の問題も、根っこはたった一言の暗記フレーズです。まずはそこから。
暗記フレーズ:左手が動かす、右手が生む
左手が動かす(電動機)、右手が生む(発電機)
これだけです。語呂合わせのように見えますが、単なる音合わせではありません。エネルギーの流れそのものを言葉にしたものです。
- 左手 … 電気 → 力 の変換。電気をもらって動きを出す機械=電動機(モーター)
- 右手 … 力 → 電気 の変換。動きをもらって電気を出す機械=発電機
身近な例で言えば、扇風機やドライヤーのモーターは左手側。自転車のダイナモは右手側です。
逆に覚えてしまう人が本当に多い
ここでよくやってしまうのが「左手=発電機、右手=電動機」という逆の記憶です。利き手が右手の人が多いので、「メインで使う右手=主役っぽい電動機」となんとなく結びついてしまうんですね。
だからこそ、言葉のリズムで覚えるのが確実です。「ひだりてがうごかす、みぎてがうむ」と口に出してみてください。数回唱えれば、逆に入る余地がなくなります。
| 問題文にこう書いてあったら | 使う手 |
|---|---|
| 電流を流して力を発生させる/電圧を加えて回転させる | 左手(電動機) |
| 導体を動かして電圧を発生させる/タービンを回して発電する | 右手(発電機) |
用語が変わっても、探すのは「何を入れて、何を出すか」だけ。この視点さえ持てば、初見の問題文でも迷いません。
ステップ1:理論でつまずく「3つの壁」を先に知る

この単元でつまずく場所は、実はほぼ3か所に決まっています。
| 壁 | 内容 | 対策する節 |
|---|---|---|
| ① 左右の使い分け | 試験中に一瞬止まる | 暗記フレーズ(上の節) |
| ② sinθの意味 | どこの角度か忘れる | ステップ5 |
| ③ 公式の混同 | F=BIℓとe=Bℓvが混ざる | ステップ4・ステップ6 |
裏を返せば、この3つさえ潰せば、この単元は終わりということです。ゴールが見えている勉強は、それだけで気持ちが軽くなります。順番に片づけていきましょう。
ステップ2:左手の法則と、電動機が回る理由

左手の3本の指には、それぞれ役割があります。
| 指 | 表すもの | 記号 |
|---|---|---|
| 中指 | 電流の向き | I |
| 人差し指 | 磁界の向き(N極→S極) | B |
| 親指 | 電磁力の向き | F |
覚え方は、中指から親指へ「電・磁・力(でん・じ・りょく)」の順。3本を直角に広げ、人差し指を磁界の向き、中指を電流の向きに合わせると、親指が電磁力の向きを指します。これが電動機の原理そのものです。
なぜ電流と磁界から力が生まれるのか
電流が流れている導体のまわりには、電流自身が作る小さな磁界ができます。この導体自身の磁界と外部の磁界が、導体の片側では強め合い、反対側では弱め合う。この差が、導体を弱い側へ押し出す力になります。これが電磁力の正体です。
なお、この現象自体は「フレミングの左手の法則」という名前がつく前から知られていました。フレミングは、誰でも直感的に思い出せるように指の形へ整理してくれた人、という位置づけです。現象が先、覚え方が後。そう理解しておくと、法則が急に身近になります。
手の形は「2本 → 1本」の順で作る
3本の指を同時に別方向へ伸ばそうとすると、意外と難しいものです。コツは順番です。
- まず人差し指と中指を直角に開く
- そこに親指を垂直に立てる
3本がそれぞれ直角になっているかを必ず意識してください。指の開きが斜めにずれると、答えの向きを間違えます。試験本番は時間との勝負なので、紙に書かずに頭の中で瞬時に左手の形が浮かぶまで練習しておきましょう。
例えば電流が右向き、磁界が上向きなら、中指を右・人差し指を上にして左手を構えると、親指は手前を指します。ここで電流の向きだけを逆にすると、親指は奥向きに変わる。電流を反転させれば、力もきれいに反転するわけです。
ステップ3:電磁力の公式 F=BIℓsinθ を「ビルのサイン」で

記号が並ぶと身構えてしまいますが、中身は掛け算が4つ並んでいるだけです。
| 記号 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|
| F | 電磁力 | ニュートン[N] |
| B | 磁束密度(人差し指の向き) | テスラ[T] |
| I | 電流(中指の向き) | アンペア[A] |
| ℓ | 導体の長さ | メートル[m] |
覚え方は「ビルのサイン」。「ビル」でB・I・ℓ、「サイン」でsinθです。磁束密度が強いほど、電流が大きいほど、導体が長いほど(力を受ける部分が増えるほど)力は大きくなる。だから単純に掛け合わせる形になっています。
数字で確認する
B=2[T]、I=3[A]、ℓ=1[m]、θ=90度のとき、sin90°=1なので
もしθ=0度(磁界と電流が平行)なら、sin0°=0なのでF=0。同じ数字でも角度だけで答えがゼロになります。ここは試験頻出です。
「片方だけ2倍」のパターンに強くなる
上と同じ条件で、電流だけを2倍のI=6[A]にすると
Fは2倍。B・I・ℓはそれぞれ単独でFに比例するので、「Bを2倍、Iを3倍にしたらFは何倍?」という問いには 2×3=6倍 と即答できます。
単位にも一度目を向けておくと安心です。テスラ×アンペア×メートルを計算すると、ちゃんとニュートンという力の単位になります。単位が合っているかを確かめる癖がつくと、桁の見落としにも気づきやすくなりますよ。
なお、導体が2本平行に並ぶ場合の力は、この式とは扱いが少し変わります。そこが怪しい人は平行導体間に働く電磁力は「ℓを掛けない」が9割を先に読んでおくと、混乱せずに済みます。
ステップ4:右手の法則と、発電機で電気が生まれる理由

右手も、指の役割は3つです。
| 指 | 左手での意味 | 右手での意味 |
|---|---|---|
| 親指 | 電磁力 F | 移動速度 v |
| 人差し指 | 磁束密度 B | 磁束密度 B(共通) |
| 中指 | 電流 I(入力) | 起電力 e(出力) |
変わるのは親指と中指だけ。人差し指の磁界だけは左右で完全に共通です。ここを押さえるだけで、覚える量が一気に減ります。
右手は「導体を動かすと(親指)、磁界の中で(人差し指)、起電力が生まれる(中指)」。これが発電機の原理です。磁界の中で導体を動かすと、導体内の自由電子が磁界から力を受けて片側へ押しやられ、両端に電位差=起電力が生まれます。プラス極とマイナス極のようなものが導体の両端にできる、とイメージしてください。
いちばん多い勘違い
❌ 右手でも中指は「電流」だと思い込む ✅ 右手の中指は起電力(出力)。電流ではない
手の作り方そのものは左手とまったく同じで、人差し指と中指を直角に開き、そこに親指を垂直に立てるだけ。違うのは、開いたあとで指の意味を読み替えることだけです。つまり左手をマスターした時点で、右手も半分できているようなものなんです。
問題文のキーワードで左右を仕分ける
| 問題文の表現 | 判定 |
|---|---|
| 導体を移動させる/タービンを回す/羽根が回転する | 右手(機械的な運動が入力) |
| 電流を流す/電圧を加える | 左手(電気が入力) |
ちなみに水力・火力・風力、どの発電方式も最終的にはこの右手の法則が共通の基本原理です。方式ごとにまったく別物だと思っていた人ほど、ここで視界が開けるはずです。
ステップ5:起電力の公式 e=Bℓvsinθ は「Iがvに変わるだけ」

電磁力の式とよく似ています。並べてみましょう。
| 公式 | 真ん中の記号 | 単位 | |
|---|---|---|---|
| 左手(電動機) | F=BIℓsinθ | 電流 I | [N] |
| 右手(発電機) | e=Bℓvsinθ | 速度 v | [V] |
B・ℓ・sinθは共通。入れ替わるのは真ん中のIとvだけです。
なぜ入れ替わるのかも、理屈で押さえておきましょう。電動機(左手)は外から電流Iを流すことが原因で力Fが生まれる。発電機(右手)は外から速度vで導体を動かすことが原因で起電力eが生まれる。原因の記号が違うのだから、式の中身も入れ替わる——それだけのことです。
数字で確認する
B=2[T]、ℓ=1[m]、v=5[m/s]、θ=90度のとき
vが2倍の10[m/s]になれば、eも20[V]と2倍になります。自転車のダイナモでペダルを速くこぐほどライトが明るくなるのは、まさにこれ。vが大きくなってeが大きくなっているわけです。
もう一問、B=3[T]、ℓ=2[m]、v=4[m/s]、θ=60度なら、sin60°=√3/2なので
試験ではルートが残る答えも普通に出ます。無理に小数へ丸めようとせず、√3のままで選択肢と照合するのが正しい進め方です。
❌ 発電機なのに e=BIℓsinθ と書いてしまう ✅ 発電機の式にIは登場しない。左手か右手かから逆算する
ステップ6:sinθはどこの角度か

θは、磁束密度Bと、電流I(右手なら速度v)がなす角度です。ここを取り違えると、公式を正しく覚えていても答えが合いません。
なぜcosではなくsinなのか
磁界と電流が垂直(90度)のとき最大、平行(0度)のときゼロ。cosθだと大小が逆になってしまうので、物理的な直感に合うのはsinのほうです。
理屈で言えばこうです。電流と磁界が平行だと、電流の周りにできる磁界と外部の磁界がうまく干渉し合わず、力を生む「かみ合い」が起きません。垂直なら2つの磁界が最大限に干渉し合い、力がもっとも強く出ます。平行はすれ違い、垂直はぶつかり合い——このイメージで十分です。
試験で使う角度は4つだけ
| θ | sinθ の値 | 覚え方 |
|---|---|---|
| 0度 | 0 | 平行=力ゼロ |
| 30度 | 0.5 | 0.5は30度(45度ではない) |
| 45度 | √2/2 ≒ 0.707 | 0.5と間違えやすい要注意ポイント |
| 60度 | √3/2 ≒ 0.866 | 30度と対で覚える |
| 90度 | 1 | 垂直=最大 |
とくに注意したいのが45度です。sin45°は約0.707であって0.5ではありません。0.5はsin30°のほう。ここは狙われます。
「角度が2倍なら力も2倍」ではない
B=2、I=3、ℓ=1で固定し、θだけを変えてみます。
| θ | F の値 |
|---|---|
| 0度 | 0[N] |
| 30度 | 3[N] |
| 60度 | 約5.2[N] |
| 90度 | 6[N] |
30度から60度へ角度は2倍になっていますが、力は3[N]→約5.2[N]で2倍になっていません。sinの値は0度から90度へ向かって、最初はぐんぐん増え、後半ほど増え方が緩やかになる曲線だからです。うっかり比例計算してしまう人が多いので、この表の形を頭に入れておいてください。
ステップ7:左手と右手の完全比較一覧

ここまでの内容を一枚に整理します。試験直前はこの表だけ見返せば十分です。
| 項目 | 左手の法則 | 右手の法則 |
|---|---|---|
| 対象機器 | 電動機(モーター) | 発電機 |
| 役割 | 動かす | 生む |
| エネルギーの向き | 電気 → 力 | 力 → 電気 |
| 親指 | 電磁力 F | 移動速度 v |
| 人差し指 | 磁束密度 B | 磁束密度 B |
| 中指 | 電流 I(入力) | 起電力 e(出力) |
| 公式 | F=BIℓsinθ | e=Bℓvsinθ |
バラバラな暗記ではなく「芋づる式」
この表、実はすべてが「左手が動かす、右手が生む」という一本の軸から派生しています。
役割が決まれば → 対象機器が決まる → 中指が入力か出力か決まる → 公式にIが入るかvが入るか決まる。
つまり、表のどの項目からでも入れて、残りが芋づる式に引き出せるということ。試験本番で一部しか思い出せなくても、そこから復元できます。覚えるときは「機器 → 役割 → 中指 → 公式」と唱えながら、左手と右手を交互に思い出す練習が効きます。
なお、コイルが磁界から受ける力(トルク)になると、角度の扱いがsinではなくcosに変わります。ここで混同する人が多いので、コイルに働くトルクを「ドアノブ」で攻略する ── 電磁力 T=BIℓDcosθもあわせて読んでおくと、角度の扱いが整理できます。
ステップ8:左右判定クイズで実践力チェック

考えてから読み進めてください。
Q1. 磁界の中で導体を手で動かして、電圧を発生させたい。どちらの手を使う?
→ 右手。「動かして」が機械的な運動の入力、「電圧を発生させたい」が電気の出力。力→電気の変換だから右手です。
Q2. 電流を流して力を発生させたい。どちらの手?
→ 左手。電気→力の変換なので電動機、つまり左手です。
Q3. 導体に電流を流し、磁界の中でその導体を回転させたい。どちらの手?
→ 左手。文中に「回転」という運動の言葉が出てきますが、それは結果であって入力ではありません。入力は「電流を流し」のほう。文章の順番や単語の見た目に惑わされず、何が入力で何が出力かを見抜くのがコツです。
なお、「起電力を発生させる」「emfを生む」など表現が変わっても、電気を生み出す側はすべて右手で共通です。
ステップ9:電磁力の計算ドリル
計算問題の手順は、いつも同じ4ステップです。
- 公式を書く
- 値を確認する
- 代入する
- sinの値を入れて計算する
Q1. B=2[T]、ℓ=1[m]の導体に、電流I=3[A]を直角に流した。電磁力Fは?
「直角」=θ=90度=sin=1。よって
もし角度が60度なら sin60°=√3/2 なので、F=3√3[N]になります。「直角」「垂直」という言葉を、その場でsin=1に変換する——このキーワード変換力が得点を分けます。
Q2. B=4[T]、ℓ=0.5[m]、I=2[A]、θ=30度のときFは?
Q3. B=5[T]、ℓ=2[m]、I=1[A]、θ=90度のときFは?
数字が変わっても手順は変わりません。ミスの原因はほぼ「焦って代入を間違える」こと。数字を自分で入れ替えて練習する習慣が、いちばん確実に得点力を上げてくれます。
ステップ10:現場ではこう使われている
三相モーターのU・V・Wのうち2本を入れ替えると電流の向きが変わり、左手の法則どおりに力の向きも変わります。これがモーターの回転方向を逆にする仕組みです。配管ポンプが逆回転してしまうトラブルは、実際にこの結線ミスが原因であることが多いんです。
現場で「なぜ逆に回るんだ」となったとき、左手の法則を知っていれば「U相とV相が入れ替わっているのでは」とすぐ見当がつきます。家庭用の扇風機やドライヤーのモーターも、電流の向きと磁界の向きから力が生まれるという原理はまったく同じです。
発電機の点検でも同じことが言えます。回転方向(速度vの向き)から起電力の向きを右手の法則で確認できるので、風力発電で風向きが変わって羽根の回転が逆になれば、発電機から出る電圧の極性も逆になると先読みできます。
試験に出るから覚えるのではなく、モーターや発電機を扱う人が知っておくべき原理だから試験に出る。
そう捉え直すと、勉強の意味が少し変わってきませんか。
まとめ
| 覚えること | 内容 |
|---|---|
| 判別フレーズ | 左手が動かす(電動機)、右手が生む(発電機) |
| 左手の指 | 中指=電流I、人差し指=磁束密度B、親指=電磁力F(電・磁・力の順) |
| 右手の指 | 中指=起電力e、人差し指=磁束密度B、親指=速度v |
| 電磁力の式 | F=BIℓsinθ(ビルのサイン) |
| 起電力の式 | e=Bℓvsinθ(Iがvに変わるだけ) |
| sinθ | BとI(またはv)がなす角。垂直で最大、平行でゼロ |
最後にひとつだけお願いがあります。実際に手の形を作る練習をしてください。 頭で理解するのと、指が勝手に動くのとでは、本番での安心感がまるで違います。指の形が体に入っていれば、問題を読んだ瞬間に「あ、これは左手だ」と確信を持って進められます。
電車の中でやると少し目立つので、そこはご自宅で。
⚠ ここを間違える人が多い
❌ 電子の動く向き=電流の向き、と思ってしまう
✅ 電子は負の電荷を持つため、電子が進む向きと電流の向きは逆です。フレミングの法則で中指に合わせるのは、あくまで電流の向き。問題文が電子の移動で説明している場合は、いったん電流の向きに直してから指を当てる必要があります。ここを飛ばすと、手の選び方が正しくても向きだけ逆になります。
❌ 「比例」と「反比例」を取り違える
✅ F=BIℓsinθ を見れば分かるとおり、電磁力はB・I・ℓそれぞれに比例します。ところが正誤問題では、この比例関係が「反比例」にすり替えられていたり、「積に比例」が「積に反比例」に書き換えられていたりします。選択肢を読むときは、式を頭に浮かべて、掛け算か割り算かを1つずつ照合するのが確実です。文章だけで判断すると、もっともらしい日本語に引きずられます。
❌ 公式をそのまま当てはめて、形状の条件を無視する
✅ 磁界や電磁力の公式は、導体の形状によって係数が変わります。たとえば円形コイルの一部(半円など)が題材のとき、円全体の式をそのまま使うと係数を取り違えます。「この式はどんな形を前提にした式か」を毎回確認してください。形状ごとの見分け方は4形状コイルの磁界の強さHを「分母の2πr」で見分けるで整理しています。
過去問ではこう出た
電気技術者試験センターが公開している過去問のうち、このテーマに関連するものとして次の出題があります。
| 年度 | 問番号 |
|---|---|
| 平成28年 | 問3 |
| 平成28年 | 問8 |
| 平成28年 | 問12 |
出題のされ方には傾向があります。ひとつはF=BIℓsinθへの素直な代入を問うもの。ここは公式と角度さえ正しければ確実に取れます。もうひとつは向き(方向)を問うもので、図中の電流と磁界から力の向きを選ばせるパターン。そしてもうひとつが正誤問題で、比例・反比例や指の役割を巧妙に入れ替えた選択肢を見抜かせるタイプです。
つまり、計算・方向・正誤の3方向から問われます。逆に言えば、この記事の内容を押さえれば3パターンすべてに対応できるということ。あとは実際に手を動かして解くだけです。
よくある質問
Q. 試験本番で、右手と左手を間違えて指の形を作ってしまったらどうなりますか?
答えの数値がずれるだけでなく、意味の通らない答えになります。左手は電動機用、右手は発電機用と役割が決まっているため、電動機の問題で右手を使うのは根本的な誤りです。ただし試験はマークシートなので、指の形そのものが採点されることはありません。あくまで正しい答えを出すための道具として使うだけ。だからこそ、指の形を覚える前に「どちらの手を使うか」を暗記フレーズで即答できるようにしておくことが先決です。
Q. 3本の指をきれいに直角に開けないのですが、問題ありませんか?
採点には影響しませんが、方向を読み違えるリスクがあります。指の開きが斜めにずれると、親指の指す向きも斜めになり、選択肢のどれに当たるか判断がぶれてしまうためです。まず人差し指と中指を直角に開き、そこに親指を垂直に立てる——この順番で作ると安定します。慣れてくると頭の中だけで形を思い浮かべられるようになるので、そこまで持っていくのが理想です。
Q. F=BIℓsinθとe=Bℓvsinθ、2つとも丸暗記しないとダメですか?
いいえ、実質1つで済みます。2つの式を並べると、B・ℓ・sinθはまったく共通で、真ん中の記号がIかvかだけが違います。ですから覚えるべきは「B・(IまたはV)・ℓ・sinθ」という骨格1つと、「電動機(左手)はI、発電機(右手)はv」という対応関係1つ。この2点だけです。左右の判別ができていれば、どちらの記号を入れるかは自動的に決まるので、公式を2本立てで暗記する必要はありません。
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